ライティング作法1:ライティングの基本とは?

「元雑誌ライターの文章の書き方」で、私が大手出版社編集長から最初に(何度も)言われたことが、「(婦人誌であっても)中学生がわかる文章で書いてください」ということだったと書きました。

今だから気付くのですが、それはターゲットと担当コーナーにその理由があったと思います。

文章の基本として、相手に届くことが一番大切ですから、誰にどういう目的で読んでもらうかによって、文体や書き方が変わってきます。

たとえば、男性向け雑誌の文章とは違ってきますし、また同じ女性でも20代向けの雑誌では、より洋服や化粧品、ライフスタイルなどをアピールするための文章になります。

私が書いていた婦人誌は40代以上がターゲットで、化粧品やファッションのページもありましたが、私が担当していたのはカルチャー分野。芸術や旅、インタビューなど、“読むこと自体を楽しむ”コーナーでした。

となると、必然的に、読みやすく、端正な文章が好まれます。(余談ですが、同じ雑誌でたまたま化粧品のコーナーを頼まれたとき、編集者のOKがなかなか出なかったことがありました。最終的に編集者が大幅に修正してくれたのですが、普段書いていた文章とポイントがあまりに違うので、愕然とした記憶があります)

このような中学生向き文章は、性別を問わず読みやすいので、基本として身につけておく良いと思います。

★中学生にもわかりやすい文章・ライティングの5大基本(順不同)

1)文末文体:統一する。また、同じ文末を繰り返さない

文末は文章全体のリズムを決める大切な部分です。

統一は気をつけても、……です。……です。など、同じ文末を繰り返してしてしまう人が多いようです。

たとえばです・ます調なら、です。ます。でした。ました。を使い分けて、同じ文末を繰り返さないようにしましょう。

たまに体言止め(……なこと。のように名詞止める)を挾むのも有効ですが、使いすぎないように。

また、箇条書きの場合は同じ文末でも構いません。

2)専門用語、カタカナ英語:一般的なものでなければ、できるだけ使わない。

専門用語や英語をカタカナにした言葉は、自分ではあたりまえに使っている言葉でも、一般的でないものがあります。

このような単語を多用した文章はかっこよさそうに見えて、実は読みにくい文章の典型です。

読み手の立場にたって、わかりにくそうな言葉は使わないようにしましょう。

(専門用語かな?)と思ったら、家族や友人にわかるか確認してみてください。

カタカナ英語は、まず訳語を考えて、日本語にすると意味が伝わらないときに使うようにします。

3)口語表現:怪しいと思ったら、まず確認

口語表現は、よく見る例として、“……っていうような”“って”とか“言うんです”の“ん”のような話し言葉のこと。前述は、文章だと“というような”“言うのです”になります。

普段使い慣れた言葉でも、口語表現を文章に使うと、文章が軽くなる場合があります。極端な話、頭悪そうに見えます。

ターゲットにもよりますが、きちんとした日本語の文章を書くなら、明らかな口語表現はできるだけ使いません。

文章に“っ”“ん”が出てきたら、口語ではないか注意してください。

口語であることを気付かずに使っている場合もあるので、編集者や文章がわかる人にチェックしてもらいましょう。

4)主語・述語:迷子にしない

特に長い文章を書くとやりがちなのですが、修飾が多すぎて何が主語で何が述語かわからなくなる場合があります。それが端的に出るのが、助詞の使い方です。

○○が、○○した。と、○○は、○○した。では意味が変わってくるのですが、それぞれに説明や修飾をつけるあまり、主語と述語が繋がらず、本来の意味が不明になってしまうのです。

長い文を書いたら、自分で主語と述語を見つけて、意味がきちんと通じるか確認してください。

また、一文の中に、主語や述語が二つ以上出てくるような場合は、文章を分けてください。

5)修飾:整理する。

4)にも通じることですが、感情が盛り上がって文章を書いていると、やたら修飾(説明)が増えすぎて、何が言いたいのかわからない文章になっていることがあります。

このような文章は、読む側としても非常に面倒くさく、思考を止めてしまいます。

一度書いた文章は、たとえば一晩置いてから読み直して、伝えたいことがわかりやすくなるようにシンプルに整理しましょう。

一文は短い方が良いことを推奨されていたこともありますが、修飾語を整理すれば必然的に文章が短くなります。

 

これらの基本は、気にしすぎると自由に文章が書けなくなるので、まず思うように書いてみて、校正するときに確認してください。

 

 

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