『半分、青い』耽美な男子とノスタルジー・2018年朝ドラマ

伝統のNHK朝ドラ。今期の『半分、青い』は、いろいろな意味で私の世代にはダイレクトに響くドラマになっています。

時代背景、主人公鈴愛(すずめ・永野芽郁)が修行する漫画家・秋風羽織(トヨエツ)先生が描く(笑?)くらもちふさこ先生の漫画たち……懐かしくて、もう涙もの。

今日は、クロッキー特訓シーンでの律(佐藤健)と眞人(中村倫也)のモデルがネットでも大反響でした。

BLを思わせるシーンあり、「ジョジョの奇妙な冒険」のジョジョポーズや、秋風先生が、律を呼ぶタジオの出演作「ベニスに死す」をイメージするようなポーズなど。

大体ね、タジオ、ですよタジオ。歴史的な美少年。

思い起こせば、私が大学生の頃もすでにBLっぽいブームがありましたわ。でも、今のマンガや小説みたいに直接的じゃなくって、もろ“秘密で耽美”な世界。

「ベニスに死す」のルキノ・ヴィスコンティ監督なんて、伯爵でバイセクシャルで耽美派映画監督。ベニスは代表作ですけど、「ルードヴィヒ」のヘルムート・バーガー(ベルガーの方が覚えてる)も超美男子で(実際恋人だったとか)す。(映画は3時間と長くて耽美すぎて寝てしまい、見切れたことがないのですが、麗しのルードヴィヒに眼福でした)

それ以外にも、大学近くのカフェに、森茉莉(鴎外の長女)の小説「恋人たちの森」のパウロをイメージさせる店員さんがいると友人と通ったり……あれ、あたし腐女子だったのかしら?

でも、腐女子という言葉ももちろんない時代で、見てはいけない世界を密かに友人と共有って感じでしたけど。

 

話がどんどん朝ドラから離れてしまいますが、このノスタルジー熱の原因はこの人のせい!

北川悦吏子先生、一番最初にドツボに入ったのは「愛していると言ってくれ」(1995)。もうシチュエーションと言い、セリフと言い、ドはまりして今でもあの感情が蘇ります。あのとき、ホンキで恋したトヨエツが、今や秋風先生……。

北川先生は3歳違いなので、ほぼ同世代。デビュー作の「ズンドコベロンチョ」(1991・世にも奇妙な物語)も知らずに観て覚えてましたし、「愛している」以外に好きだったのは、「ロングバケーション」(1996)「ビューティフルライフ」(2000)。それ以外にも「素顔のままで」「あすなろ白書」「最後の恋」「オレンジデイズ」「素直になれなくて」……などなど一時は恋愛の神様と呼ばれていたエリリン。

でも、本当は難病を抱え、子供は望めないと言われながらも娘さんを産み育て、その後指定難病を2つも患ってと、戦いながらの作家活動でした。

今回の鈴愛(すずめ)は、岐阜出身だけでなく、左耳が聞こえないのも先生自身の体験。鈴愛(すずめ)はおたふく風邪だったけど、先生の場合は突発性難聴だそうです。

辛い闘病の中でも「自分の書いたドラマのセリフに助けられた」という言葉に、先生の強さを感じました。

北川先生の書くセリフは、当意即妙な軽妙さがありながら、時折、直球で心に打ち込まれるような言葉が出てくるのが特徴。軽妙さと直球さに、上手いなあ……といつも感じます。

『半分、青い』は、まだ書きたいことがたくさんあるので、また書きます。

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